わさびの資産形成の道

年金、投資、FIREなど生涯資産の入門書

損益通算

こんにちは。わさびです。

今年も残り3ヶ月を切りました。

今年は株価が暴落しているので、運用成績がマイナスになったと言う方も多くいらっしゃるかもしれません。

損切りせずに塩漬けしているので実現損益はプラス(でも評価損益はマイナス)という方もいるかもですね。

少し早めですが、そろそろ今年の損益通算を整理し始める時期になりました。

損出し・益出しはご存じでしょうか。

損出し

当年度内に実現損益がプラスとなっているときに、評価損益がマイナスの資産を一時的に確定し、(翌日以降に)買い戻すことで、税金を最小化する手法

例えば、実現損益が+20万円だったとします。このまま年末を迎えると上記20万に対して税金として約4万円が徴収されます。

ここで、持株の中に評価損として-15万の有望株があったとします。有望株なので損切りせずに保有していると思いますが、あえて一時的に確定して買い戻すことで、実現損益に-15万を計上して、評価損を0円にしてしまいます。

資産合計としては動きはありません。また、持株も同額で買い戻したとしたら株価も変わっていません。変わったのは、評価損→実現損益に数字が移っただけです。

実現損益が20万から5万に下がったことで、年末にかかる税金が4万円→1万円に下がります。

特定口座(源泉徴収あり)の方は、先に税金が引かれているので、年末に損益通算分が入金されます。今回の例だと先に4万円引かれているので、3万円が返金されます。

損出しは利益の繰越に過ぎないので無意味という考え方もありますが、翌年も利益が出る保証はありません。翌年に大きな損失が出たときには今年繰り越した利益が相殺できる(非課税で利確できる)チャンスになります。これが損出しの逆の考え方である益出しですね。

年内の損益通算をうまく0に近づけるように運用することで無駄な税金を減らすことができます。ただし、翌年も税率が上がらない限り、ですが。

ちなみに利益を出し続けていくと、年々損出しできる部分が少なくなっていきます。そのときは大人しく税金を払いましょう。

 

他にも注意点として、いくつか触れておきます。

・売買回数が増えるので、手数料には気をつけてください。特に手数料が高い外国株には不向きです。

・買い戻しは翌日以降が基本です。同日の場合は売買順序に限らず、取得額が平均されてしまい、効果が半減されます。(効果半減でもよければ同日でも良いです)

・ポジションがリセットされてしまうため、本来の取得額がわからなくなります。ポジションにこだわる方は気をつけてください。ただし、本来の投資はポジションに拘らないことが正しいですね。また、評価益が大きくなることで気が緩む方もいるかもしれません。こちらもポジションにこだわらず、適切なタイミングで売買しましょう。

・優待などで保有期間が条件のものは気をつけてください

・NISA枠は損益通算できません。

今年のような下落相場では、ここ10年間のやり方とは異なる戦略が必要となります。基本はキャッシュポジションを取ることがセオリーですが、下げ相場で資産を保つ、増やす考え方も学んでおくと良いと思います。

 

良書であるザ・トレーディングは既にお読みでしょうか。相場が回復するときにむけて、時間があるときに読まれておくと良いと思います。

こちらは貯蓄型保険についての考察です。保険による資産形成が気になる方は一読ください。

 

計画的に資産を形成し、将来の安定を築きましょう。

 

※ 本ブログ記事は投資その他の行動を勧誘する目的で作成したものではありません。投資の最終決定はご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は私の理解や憶測で記載しており、情報の確実性を保証したものではありません。